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チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷

2010.01.07 *Thu
チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷
塩野七生 著
日本
新潮社

1493年、チェーザレ・ボルジアが枢機卿に任命された。時のローマ法王アレクサンドル6世の息子であるチェーザレは、父の威光と自らの頭脳で教会での力を得ていくが、5年後には枢機卿の地位を返上してしまう。緋の衣を脱ぎ捨てたチェーザレは、脅威の早さで支配者としての頭角をあらわしていく。


もんのすごく作家心をくすぐるんだろうなーて人物でしたチェーザレ・ボルジア。
心理描写が皆無に近いせいもあるんだけど、あまりにも目的のための手段に忠実すぎてて異様。
でも人間くささがないかといえばそうとも思えなくて、不思議な魅力を放つのでした。
心のうちが語られないのが逆に妄想の余地があるしね。

冷酷無比には違いないんだけど、読んでる分にはやっぱりとてもかっこいいと思ってしまいます。
どんどん領土を拡げていく様はまるで少年漫画のようにわくわく(少年漫画かよというつっこみはおいといて)
そして彼を慕っていたのは一部の部下だけでなく民衆もいたというではないの。
無慈悲な手段もとっていながら保護したもの・触れなかった部分もあるということで、なるほどそういうのは理屈では説明できない好意を生むかもね。
悪政で混乱していた土地の統一という大義名分も果たしている部分はあったわけで、そんな側面から見ると歴史の流れ上必要なことだったんだろうしなとも思う。
こんな感じで作者のチェーザレ愛がしっかりこちらにも伝染していました。
まああまりの愛に引かなかったこともなかったんだけどネ!


それにしてもこの時代のイタリア情勢って複雑すぎる!わっけわかりません。
この時代イタリア(人)という概念はない、というのがよくその状況をあらわしてますよね。
(そういえばヴェネツィア行ったとき、アントニオも同じようなこと言ってた気がします)
駆け引きがすごすぎてこりゃーバカには政治も戦も無理ですね。
『花冠のマドンナ』ではエロジジイにしか見えなかったアレクサンドル6世も、人物的評価はともかくちゃんと敏腕政治家だったことが実感できてよかったです。

「残念ながらわれわれは、善人からよりも、悪人からより多く学ぶものである」
バートランド・ラッセルのこの言葉にはもちろんうなずくし、“学ぶ”だけでなく“惹かれる”もあてはまっちゃうんだろうねとぼんやり。
CATEGORY : 日本文学
THEME : 歴史小説 / GENRE : 小説・文学
DATE : 2010/01/07 (Thu)
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