よしきた、ジーヴス
►2008/04/07
Right Ho, Jeeves
P・G・ウッドハウス 著
イギリス
森村たまき 訳
国書刊行会
シリーズ前作:『比類なきジーヴス』
シリーズ次作:『それゆけ、ジーヴス』
カンヌ旅行から戻ってきたバーティーに、ジーヴスは留守中フィンク=ノトルが頻繁に訪ねて来たことを告げる。古い仲だがここしばらく交流がなかった友人の訪問に驚くバーティーは、彼がジーヴスに恋の相談を持ちかけていることを知る。数日後、叔母のダリアから電報が届いた。それは彼女の娘でありバーティーの従姉妹でもあるアンジェラの婚約解消を伝えるものだった。
「よしきたホーだ」は果たして日本語なのかとの思いが始終脳裏をよぎったけれど面白かった。
バーティーのアホさとジーヴスの不遜…いやS度パワーアップ。
こわいよ、ジーヴス!
前作ではバカさより気の毒さのほうを強くバーティーに感じていたけれど、今回は堂々とバカだ。すごい。
このバカさとメスジャケットをめぐるやりとりは、またも私を電車内の変な人にさせる。
長ったらしーい表現もクセになってきた。
フィンク=ノトルことガッシーについて、バーティーが「自分の知っているガッシーは魚顔のやつだ」とジーヴスに尋ねるシーン。
ここで使用人たるもの、たとえすっげえ魚男と思っていてもご主人様のご友人に失礼な物言いは出来ない。
なのでジーヴスは「おそらく何かしら魚類との類似が認められたものと存じます」(p10)と答えます。
…全然オブラートにくるんでないし!
丁寧な分余計おかしいよ!
全編こんなことやられたら頬の筋肉がおかしくなってしまう。
あ、あとアヒルも見逃せないね!
以下はネタバレで
さすがジーヴス、てことなのかもしれないけれど解決があまりにも鮮やかでページ少なく感じたなあ。
しっかし、あの計画をするならするで本来ならバーティーに無駄旅行するフリをさせればいいんだよね。
実際やらせてしまうのがサディストジーヴス。
こいつに演技は出来ないと考えたのかしら。
まあ絶対無能呼ばわりした意趣返しだと思うけど。
前作に続きまたもやバーティー株暴落よね(元々底値?)
結婚とか出来るんかな彼。
結婚といえば、ここにおける婚約というのは私たちが“おつきあい”と呼ぶものの感覚なのかしら?
あまりにも皆さん結んだりちょん切ったりがすごくて。
ダリア叔母さんはアガサ伯母さんよりずっとマイルド、ということらしいけど彼女も相当では…
本投げたり、甥っ子に死んで来いって言ったり疫病呼ばわりしたり…すごいよ、英国人。
アガサ伯母さんはまだそんなに登場話を読めてないんですがこれを凌駕するんじゃバーティーも恐れるよなあ。
ちなみにこれ、国書刊行会から出たジーヴスものとしては第2弾だけど、本来は比類なき〜との間にいくつかあるみたい。
同社が全部訳する気ないってことかしら…うーん全部出して欲しいなあ…
そしてガッシー×バセットの話がまだまだ続くらしいけど、正直この2人はどうでもいいような。
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