2008.03.17 (Mon)
カラマーゾフの兄弟
Братья Карамазовыフョードル・ドストエフスキー 著
ロシア
原卓也 訳
新潮社
若い頃から欲望の赴くままに放蕩生活を続けていたフョードル・カラマーゾフには3人の息子がいた。情熱型のドミートリイ、知的なイワン、敬虔なアリョーシャ…さらに料理人のスメルジャコフはフョードルの私生児と噂されていた。かねてから長男ドミートリイはフョードルと不仲で、グルーシェニカという女性をめぐり争っていた。ある日ドミートリイは嫉妬に駆られ父の家へ忍び込む。そして彼の逃げ去った後にはフョードルの撲殺死体が横たわっていた。
やっぱり読みにくいなあ…名前長いしバリエーション多いし。
(名前といえば最初に気になったのは、父フョードルのファーストネームがドストエフスキーと同じなこと。意味深…
ちなみにフョードルのモデルはドストエフスキーのパパンなんだってさ)
しかもキリスト教ですか。わからんちん(´・ω・`)
だけどなんだか一回乗ると読んでしまいますね。寝るときは寝てたけどさ…
ひとつひとつのエピソードはそれなりに面白いかもと思いながらも、いまいち点と点、リンクがわからずばらばらとした感じがしてました。
まあそれが収束していくのが魅力の一つではあるんですが、そこにいくまで結構かかってしまったなあ。
裁判以降はさすがに加速しました!ところでネタバレ
【More】
スメルジャコフの告白を聞いていなかったら、おおむね賛成です!と言いたくなるぐらいの検事の論告は読んでてすごく恐ろしかったよ。
こうやって世論…というか冤罪は作られていくのか、真実は闇に葬られていくのかって。
弁護士も殺害という行為そのものはやったんじゃないかって思ってるようにもとれる話しぶりだったし。
まあ、あの状況であそこまで物事を読んだのは慧眼としか言いようがないわ。
ここでのカテリーナの豹変ぶりを一瞬浅ましいと思ったけれど、そう一言では片付けられない何かが滲み出てる気がして、息苦しいぐらいだった。
その後のドミートリイとの再会を読んで、なおさら、この世の物事って白黒はっきりつけられないことだらけなのねと思ったよ。矛盾ばかり。
カテリーナがグルーシェニカのことを「でも、赦してはくれなかった……あの女のああいうところが好きなの!」(下巻・p636)て箇所が凄みがあって印象深い。
有名という「大審問官」、なぜだか裁判の中のワンシーンと終わるまで思い込んでた人がここにいます orz
そしたらわりと序盤だったのね!アハ!
だけど自分メモに「イワンの叙事詩、わからないなりに衝撃だった」と残ってました。
さすがに心にひっかかってはいたようです。
そしてこれ以上深い考察は自分には無理です…本当によくわからないんだもん。だけど衝撃だったんだもん。
イリューシャの葬儀は直接涙腺を攻撃されかけました。
スネギリョフの行動は見苦しいっちゃそうなんだけど、ただただ単純に、子に先立たれた親の悲しみがほとばしってて(ノд`)
イリューシャの生前の健気さも涙を誘うなあ。
晴れ晴れとしたラストだった。
のに、完成することのなかった第二部の構想は推測されうる限りとんでもなさそうですね。
なんでもアリョーシャがテロリストになって断頭台へ上るとか…!
父の死、兄の逮捕でもあれだけ清い心を保った、少年達と素晴らしい一日を覚えていましょうと誓ったアリョーシャがどういうことでそうなるのか激しく気になる。
ぜひぜひ再読したい。積読がたまってしまったので間は空きそうですが。
ドミートリイがお守り袋を指していた云々、確認事項だけでもぐいぐい読めそうだ。
そう、難しいながらもいろいろ考えながら読んでしまうし、ミステリーとしてもドキドキしてしまう。
やっぱりすごいのねドストエフスキーって。
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