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映画とか本とかの感想をぺちゃぺちゃ書いておくところです
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悲しみよ こんにちは

►2008/03/24 

Bonjour Tristesse
フランソワーズ・サガン 著
フランス
朝吹登水子 訳
新潮社

奔放な父レエモンと2人で暮らす少女セシル。ある夏、彼女は父とその恋人エルザと3人別荘で過ごすことになったが、そこに亡き母の友人・アンヌが現れた。セシルたち父娘と対照的に堅実な性格のアンヌとレエモンは急速に惹かれ合い、一夜で婚約を決めてしまう。レエモンとの生活を壊されたくないセシルは、恋人シリルとエルザを引き込み、ある策略を実行する…


タイトルのせいか(?)ミステリーと思っていました。
いやあ、バリバリ思春期!でしたわあ。思春期もののわりには主人公年くいすぎとも思うけど
こういう青い毒をまともにくらったのはすごく久しぶり。くらくらする…
望月花梨が漫画化すればいいんじゃない。
同氏作の『泥沼ノ子供タチ』を連想させました。よく比べると結構違うんだけどね。
どんどこ映画化されてると思ったら、そうでもなさそうですね。いかにもフランス映画ぽい(個人的イメージ)のに。


シリルかわいそうに(苦笑)

良心の呵責の“ようなもの”と表したり、罪悪感というよりは悲しみと表現したり、そのあたりになんだか小悪魔を感じる。
自分の過ちと認めている一方、「仕方ない、あの人は禁を犯したのだから」とも言いたげな箇所もあったりして。怖い…

ハタチ越えた人としてひとつ無粋なコメントするならば、親父しっかりしろよ!だな。ひどいぜよ。


文章全体が夢見心地というか、良い意味でゆらゆら、追いつめられた感じ・閉塞感(しかも自らそれを望んでいる)が出ていて、とてもよかったです。

テーマ : 海外小説・翻訳本 - ジャンル : 小説・文学

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マノン・レスコー

►2007/07/21 

Histoire de Manon Lescaut et du Chevalier des Grieux
アベ・プレヴォ 著
フランス
河盛好蔵 訳
岩波書店

“マノン”といったら藤井隆が八景島で歌ってたことをまず思い出すのぞみです。多分少数派だよね…
『椿姫』でその名が出て以来ちょっと気になってたので読んでみました。

良家の子息デ・グリューが17歳の時、マノンという美しい娘に出逢う。二人は恋に落ち共に暮らすが、身分の差、マノンの享楽を好む心、そしてデ・グリューの彼女への想いから、この恋は悲劇へと向かってゆくのであった。
いつもに増して情緒ないあらすじでごめんくさい


超・恋は盲目物語。
いやわかるのよ。
常にデ・グリューに(とって)は他の選択肢はなかったと思うし、あそこまで人を好きになれるのは貴重だと思う。
ただ、助力を頼む時がうざったい。ごちゃごちゃ抜かしてんじゃねえよ!と思ってしまう…
いやまだコドモなんだけどさー。

おつむのあまり強くなさそうなマノンさんですが、
「パンに不自由しながら人は恋を語れるでしょうか」(p74)
デ・グリューに美人を遣わせて「暫くの間でも彼女があなたの退屈を紛らすことができるように、私は心から願いました。なぜかと申しますと私があなたにお願いしますのは心の操なんですから」(p165)
とかはもう、爽快で気持ちいいです。
この辺が娼婦型と言われる所以なんでしょうが、現実社会に生きるならば目を閉じれない真実だと思うわー。
心から愛している男がいるのに、お金に走る…文学で目の当たりにすると刺激的(゚д゚ )
デ・グリュー本人も「恋は財宝よりも富裕よりもはるかに強い。けれど恋はそれらの力を借りねばならないのだ」(p119)と語ってるしね。
恋に身を滅ぼす人間でありながら、このリアリズムは好きだ。


といいつつ、もうこいつら頭弱すぎとうんざりしながら読んでいたんだけども舞台がアメリカに移ってからは面白く感じた。
言ってることと感覚が矛盾してる気もしますが…いよいよメロドラマなんですけど美しくて好きですわ。
少しの間でも安らかに満たされてよかったね。

マノンがフランスにいる時に殊勝な気持ちになっていれば…と思わなくもないけれど、望めばたやすく女王様の暮らしが出来た人間には無茶な話ですね。
一度お目にかかりたいものです、その天使の美しさに。
だけどそのわりには 〜のような髪 だとか 〜のような瞳、肌! といった描写はないのね。ネットでの指摘を見るまで私も気付かなかったんだけども。
ただ美しい、清らか、とかのみ。だから読み手は勝手に自分のタイプをあてはめられるわけで、マノンは全ての人に美しいと感じられる女性になるわけだ。


というわけで読了したわけですが、これをマルグリットに贈ったアルマン…意味深というかそのまんまというか。
そう抜かしつつ結構忘れてるのでもう一度再読してみないといけないですね。

ファムファタールを描いた最初の作品らしいけれど、なぜかそういった面はあまりマノンからは感じなかったなあ。
ちなみに私の中の悪女No.1は『痴人の愛』のナオミです。

テーマ : 恋愛小説 - ジャンル : 小説・文学

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椿姫

►2006/12/10 

La Dame aux Camélias
アレクサンドル・デュマ・フィス 著
フランス
吉村正一郎 訳
岩波書店

これはエロス小説じゃないよ!ドつけてもいい純愛小説ですよ!
あなたどこのパロディ読みなすったの!!(超私信)

〈私〉は先日死んだという娼婦マルグリット・ゴーチエの競売に出掛けた。そこで落札した書物に記されていたのは「つつましやかなれ」という文句。数日後、〈私〉の元にアルマン・デュヴァールという人物が訪ねてくる。彼こそはマルグリットに例の言葉を送った人物であり、彼女の生涯の恋人であった。〈私〉はアルマンが語る彼女との出会い、2人の暮らし、そして別れの話に耳を傾ける。


うーん純愛!
2人の生活が常に切なさをはらんでいてそれでも幸せできゅううとさせる。

あらすじ通りというかどんでん返しやらもない、まんまの展開だけどそれでも何か読ませられる、好きだなと思わせられるのはなぜだろう。
恥ずかしながら「古典を読む行為」に酔っている、ていうのも私の場合否定できないんですよね。ミーハーなもので…
現代人が書いたものでこういう展開されたら「けっお泣かせ要因ばかり並べやがって」て思わないとは言い切れない。
…いや、きっと好ましく思うのは作者のマルグリットに対する愛情を感じるからなのね、ということにしておこう、うん。

マルグリットがはすっぱから良家の子女のような物腰になっていく様がいいですね。特に言葉遣い。


で毎度お世話になってますWikipediaによればアルマンと小デュマのイニシャルが一緒というね!にくいね!
初めて知ったカメリアコンプレックスという言葉にもいるよねこういう人とニガワライ。

話が単純だからこそオペラでもひきたつのかな。
いつか観てみたいものです。
映画版もたくさんあるようでほくほくしますな〜


以下ネタバレしつつつらつら

>> ReadMore


最近観た娼婦もの(?)ということで『ムーラン・ルージュ』を少し思い出しました。
青二才はそら愛!愛!言ってりゃいいけどもよ。
生活のために好きでもない男に身を許す、なまじ生涯一度の恋を知ってしまった身にはなんてつらいことでしょう…うう。
想像しかできないからなあ。

そんな青二才アルマンも最後に許しが乞えてまだよかったね(ノд`)
どんなお手紙送ったのだろうかしら。


真心とわかってもらえてもなお、アルマン父の願いが変わらないというのはなんて悲しいことだろう。
いたわる手紙、本当に救いだったんだろうなあ。


マルグリットの手紙によって真実が明らかになるというのは正直微妙だけど(父の告白とか、じゃだめか…)まあ自然なんかな。

その申し開きの手紙の始めに
「あたしのような卑しい女の書いたあんな手紙なぞは死がその力できよらかなものにしてくれないかぎり(中略)うそだとお思いになるでしょう」(p284)
とあるのがとても悲しい。・゚・(⊃д`)・゚・。
それと
「《お前はこの女を今夜自分のものにできるのだ。その代わり、あすお前は殺されるのだ。》と言われたとしても、私はそれでもかまわないと言うでしょう。しかし《十ルイやってみな。そうすればお前はあの女が自由にできるのだ。》といわれたら、きっぱりはねつけ、夢に見た城が眼がさめると消えてしまったのに気づいた子供のように泣くだろうと思います」(p68)
というアルマンの言葉が妙に頭に残ってる。

私は多分幸せな子で、売春て自分の世界からなかなか遠い世界。
ましてや中世ときたら触れるのはこういう美しい話が比較的多いので多分すごい美化してしまってる気がします。
でも本当は必要悪とはいえ思ってる以上に相当風当たりの強い(という表現では生ぬるいけど)世界なんだろう。
だからこそアルマン父も別れを迫ったわけで。
本当に悲しい…

まあアルマンの言葉は、困難が来ると燃える青二才的要因もあるとは思いますがね。


全編読了後に始めのほうのマルグリットからの手紙を読むとなおきゅうきゅうします。。
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香水―ある人殺しの物語

►2006/11/17 

Das Parfum, Die Geschichte Eines Mörders
パトリック・ジュースキント 著
ドイツ
池内紀 訳
文藝春秋

映画:『パフューム―ある人殺しの物語』

18世紀、悪臭たちこめるパリに一人の男が生れ落ちた。男の名はジャン=バティスト・グルヌイユ。人並みはずれた嗅覚と匂いに対する異常な執着以外には、親も生きる喜びも、己の体臭さえ持たなかった。馬車馬のように働く彼の鼻に、ある日えもいわれぬ芳香が迷いこみ…


芳香を求めるお話ではあるけれど、まず悪臭描写のオンパレードから入るのでちょっと気持ち悪くなりました。
当たり前だけどとにかく匂いについてたくさんの描写があります。
ここまで匂いが文章にされているのを読むのは初めてだ。

嗅覚て他の五感に比べてどちらかというと目立たない存在。と思う。
さらに “目を凝らす” “耳を澄ます” といったような表現もなかなか思いつかないし(私の知識が足りないのもあるけど)それに相応する行為てちょっと変態臭く見える。
それでも五感で一番記憶を揺り動かすものだし、とても本能的な要素があるよな…
と存在位置自体ちょっとミステリアスに感じます。


私の嗅覚語りはどうでもいいとして、本編の話をすると、かなり人が死ぬのに淡々と、どこか他人事でさらりと進む。
主人公のグルヌイユには当然といったように感情移入することはなく、ただ薄気味の悪さがつのるばかり。
彼の特殊な事情、才能とあいまって現実感がない。これがいいのか悪いのかはよくわからないけれど私は好きです。

グルヌイユはおよそ好感を持てない人物なのですが、誰よりも香りについての才能・執着を持っているのに自分は微塵も匂いを持たないという悲しさは私にも伝わってきました。
その辺の悲哀もこの作品の魅力なんでしょうね。

香りを作る過程の描写はとても面白いです。
本は香らないのに、その源から香りを抽出するところは食い入るように読んでしまう。
それにしてもラストに出てきた香水は一体どんな香りがするんでしょうねえ…
さすがに文章では匂いによる陶酔を体感できないのが残念。


ラストは壮絶で、それでも例によって淡々と描かれていて、面白いですよ。うまいですね。


映画化するとは聞いてたんだけどあまり期待はしてませんでした。
でもさっき公式サイトを見てみたところうわーやばい劇場で観ちゃう気もします…おもしろそう…
原作より耽美色が強そうだな。


そして今私の腕では瓶を開けた際勢い余って飛び散った香水が強力に香りを放っています。つらい。
私に香りを語る資格はあるのか…

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変身

►2006/10/10 

Die Verwandlung
フランツ・カフカ 著
ドイツ
中井正文 訳
角川書店

Als Gregor Samsa eines Morgens aus unruhigen Träumen erwachte, fand er sich in seinem Bett zu einem ungeheueren Ungeziefer verwandelt.(ある朝、グレゴール・ザムザが不安な夢からふと覚めてみると、ベッドのなかで自分の姿が一匹の、とてつもなく大きな毒虫に変わってしまっているのに気が付いた。(p6))


高校の国語の教科書に一部が載っていたのですが、この第一文のパンチ力は忘れられません。
なんでいきなり虫なの不安な夢って何だよグレゴールわりと冷静じゃんよ
とか、うん、不条理文学にもろ呑まれた。

でもこの冒頭を越えればあとは残酷なほどの現実、普通の日々。
「わかる」とはちょっと違うんだけど、なんだか拒めない。
読後感悪いけども嫌いではない。むしろ好きなのかもしれません。
何がいいとか全然うまく言えないんですけどね。

この訳者中井正文さんによる解説が的を射ているというか
私の抱いた感想をそのままわかりやすい文にしてくれています。
思わず身につまされ、なんだか胸の奥がひりひりするような寂しさ(p189) を感じてしまうんだよ。

Wikipediaで「ザムザ(Samsa)」が「カフカ(Kafka)」を暗示しているやも
というのを知り、ますますひりひりしました。


同時収録『ある戦いの描写』
これはもう、わからん。
何がどうわからないのかもわからない。
登場人物は何人なのか、場面はずっと同じなのか変わっているのか もよくわからない。
頭弱い子にはむずかしい…!
ので、何も書けません。。
何回も進み戻り進み戻りしたんですけどさっぱりだ。

再読すれば何かを発見、もしくは理解出来るのかもしれないけれど、
今のところそうしたいとまったく思えないのがポイントです。

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I n f o

映画とか本とかについての
つらつらおぼえがきブログです。
なにかひとこと(ツッコミ含)
いただけたらうれしいです。

時代物、欧州とか舞台なのが今のところ好み。
興味持ったらなんでもこいですが
わりと少女趣味な気がします。

のぞみ: ペーペー/怠慢/逃避癖

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